自閉スペクトラム症にまつわるエトセトラ

自閉スペクトラム症(ASD)についての障害特性や支援に関する情報を発信していきます

ASDの育児の方が、定型発達児の育児よりも大変?

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こんにちは、あろえです。

 

Twitterを徘徊しますと、日々ASDの子の育児をしている保護者さんのツイートで

 

「普通の子だったら、どれだけ育児が楽なのか、、、」

 

みたいなツイートを見かけます

 

 

しかし、果たしてASDの子の育児は大変で、定型発達の育児の方が楽なのでしょうか?

 

 

この疑問については、賛否両論もあり、育児環境やお子さんの状態により大きく異なりますので、はっきりとした結論は出すことはできませんが、

 

ASDの育児で大変な思いをしている保護者さんに、少しでも役立てればと思っています

 

 

 

では、ASDのお子さんを育てている、保護者さんは、日々どのようなことに悩んでいますか?

 

よく挙げられるワードは、癇癪です

 

そして癇癪はどのような場面でおきますでしょうか

 

場合によっては、よく原因がわからないでいきなり癇癪を起こした

 

そういったことがあると思います。

 

 

 

このような、よく分からない場面での困り事というのが、ASDのお子さんを育てる上での困難さ、大変さの一つに値するのかなと思います。

 

 

そして、保護者さんとしては原因も分からないという状態なので、どう手をつければいいのか、どうアプローチをしていけばいいのか分からないという状態です

 

 

癇癪、癇癪ひとつとっても色々な行動がありますね。

 

思いきり暴れる、泣く、物を投げる、他害等といったところでしょうか

 

 

怪我や場合によっては命の危険にもつながることもあり、早くどうにかしなければ。

という焦りの気持ちもあったり、他の人の視線、評判、家族からの言葉など、

 

癇癪から派生する二次的な大変さというのも発生します。

 

 

 

では、変わりまして、

定型発達の育児や教育を考えていきましょう。

 

一つ気付いて欲しいのが、

 

 

先ほど、ASDの方では、育児。とだけ書きました

 

しかし、定型発達の方では、育児にプラスして、教育というのも書きました

 

 

その先の教育、就職、マナー、礼儀、社会生活全般に関わるあらゆることを教えていき、最終的には本人自身がどのように豊かに生きていくのかを見届けるという親の役目として、重大な責任があるのです。

 

 

だからといって、ASDは育児だけ、といっているのではありません。まず考えなければいけないのは、ASDの子が、今、しっかりと生きていくためにはどのように「サポートしていけばいいのか」という、目線になるわけです。

 

もちろん、ASDの子への教育というのも重要ではありますが、ASDの障害特性によりますが、一般的な教育にプラスして、生活のしやすさにフォーカスをした知識や経験というのを学習してもらうことが最優先であるといえます。

 

 

 

育児から子育てという枠に入った時、ASDの子で困り感として出てくるのが、癇癪等の問題行動が主であると思います

 

一方で定型発達の場合は、友達との関わりやケンカ、不適切な発言、登校拒否といったことなどが問題として出てくると思います(他にも色々ありますが)

 

 

大別すると、ASDの問題は、実際に見える「行動」

そして、定型発達は、目には見えない「行動」。つまりは、発言や心理状態などです。

 

 

この2つの問題に差し迫った時、それぞれのメリットデメリットというのがありますが、

分かりやすいという点ではどちらになりますでしょうか?

 

 

もしかして、多くの人が実際に目で見た行動の方が、問題行動として認識するならばあきらかに分かりますし、保護者としてアプローチした結果、どのように変わっていくのかが分かりやすいのは、実際の行動だと思います。

 

 

心を読むというのは、分かりづらいですよね。なんせ、目で見えない物です。つまりヒントが少ないわけです。

例えば、小学校を登校拒否になった場合、なぜ登校拒否になったのかを考えると思います。そして要因というのは色々とあります。

学校でいじめられたとか、先生が嫌いだから、気分で行きたくない、もしかして複合的に要因が重なっているとか、そうなれば、いよいよ分かりません。

 

 

 

今回の記事は、定型発達とASDと比較するような形になっていますが、どちらも大変さはありますし、どちらが大変かは結論なんてでません。

 

今の時代、心理学や応用行動分析学といった学問があることにより、問題の解決への糸口は見つけやすくなっていますが、それでも知識にプラスして経験が必要となってきます。

 

 

保護者さんの知識と経験そして子どもに捧げる愛情の掛け算で、その子は少しでも幸せになっていくと願います。

 

以上です。よろしければコメントください