問題行動をなくす、という考えでは失敗しやすい
あろえです
ASDのお子さんで問題行動が起こり、まず考えることは
「どうしたら、問題行動をなくせるのか?」
ではないでしょうか?
しかし、その考えも必要ではありますが、ASDのお子さんと関わるうえで、もっと大事な考え方があります。
それは、望ましい行動を増やすことです。
どういうことか説明していきます。
ASDの障害特性として、物事を長期的に記憶することが得意なお子さんがいます。
望ましくない行動が強化され、それを継続していけば、より一層その行動というのは、どんどん増えていきます。
結果として、本人さんの頭のなかでは望ましくない行動がいっぱいになっているのです。
それを、「やめなさい」などと、押さえつけても記憶に定着された望ましくない行動は習慣化されているような状態となり、無くすというのは難しいのです。
しかし、望ましい行動が新しい情報として、入ることで、おそらく頭の中でも、良い悪いが混ざった状態になると思います。イメージではありますが、、、
そして、続けていけば望ましい行動というのは、定着し行動が習慣化される可能性が高くなります。
もちろん、途中で望ましくない行動も出てくると思いますが、勢いも弱くなりますし、少しの工夫で改善しやすい状況となっていると思います。
望ましくない行動をなくすことを考えると、本人さんにとって、また、支援者にとっても非常につらいものです。
ちょっとでも悪い行動が見えると、それが気になりだすと「なんでなくならないんだ」といった考えになり、大変なストレスへとつながります。
ASDの人の視点から見ても、本人さんにとって、良いから悪いから、その行動をしているというよりは、経験や学習、見たものが優先となり、突き動かされた行動となっているケースが多いです。
なので、本人にとっても、それは単なる行動の1つにすぎないが、
行動を制止された、つまり、自分の思いが伝えられなかったということになり、そして、失敗した、なんで伝わらないんだということになるのです。
もちろん、個人差はありますが、メカニズムというか、考え方の基盤はこのようになります。
問題行動に対してどのように立ち向かうのか?
まずは、アセスメント。
本人はどのような障害特性が強く出ているのか?
次に行動の機能
問題行動の機能はなんなのか?
なにかの要求か?何かを獲得したいのか?誘発された行動なのか?必ず行動の機能はあります。
そして、代わりの望ましい行動を教えられるか?
これは、行動によって様々なアイディアが必要です。
今回はまとまりのない記事でしたが、分からないことは、お近くの支援者や相談機関など、とにかく頼ることも必要です。また、私も頼ってください。相談受け付けております。
一人ではないです。一緒に考えていきましょう。