自閉スペクトラム症にまつわるエトセトラ

自閉スペクトラム症(ASD)についての障害特性や支援に関する情報を発信していきます

「スケジュール表」ASDの方には必須のツールです

 

スケジュール表

 

と言う単語を見て、一体何か分かりますでしょうか?

 

過去の記事でもスケジュールについて、触れていましたが、詳しく解説していきたいと思います。

 

 

まず、スケジュールというのは、1日の活動を視覚的に示したものです。

 

ASDの特性の一つとして、先の見通しを持つことが苦手で、それが影響して問題行動が起こるというケースもあります。

 

 

そのため、時間の構造化を図ることで、先の見通しを持ち、安心して生活ができるようになるのです。

 

この支援ツールのことをスケジュール表と呼んでいます。

 

私が勤めている事業所では、スケジュール表はあって当たり前ですし、むしろ、ASDの方を支援している事業所全てで必ず設置されているものと認識しています。

 

それぐらいASDの支援において、スケジュール表は重要なものとなっています。

 

 

また、一口にスケジュール表といっても、形状も様々なタイプがあります。

 

一日分の提示をしているものもあれば、午前中、午後と分けたものもあります。次の活動しか提示しないタイプもあります。

 

さらには、視覚的な指示についても、本人さんに合わせたものにしなければなりません。

イラストが合っているのか、具体物の写真でないと理解できないのか。文字だけでも理解できているのか。

 

 

終わりを伝える、いわゆるチェックの仕方はどうでしょう?

 

カードタイプのスケジュールカードをフィニッシュボックスと呼ばれる箱の中に入れるのか?

スケジュールカードを目的のエリアまで、手に持ち、エリアに設置されたフィニッシュボックスの中へ入れていくのか?などなど

 

 

色々とスケジュールタイプはありますが、その子の特性によって、オーダーメイドをすることが重要です。

 

 

そして、スケジュール表は見通しを持たせる他、一番重要な機能があります。

 

 

それは、変更を視覚的に伝えることです。

 

スケジュールで予定を伝える上で、必ず変更というものが出てきます。

 

その際、どのように変更を伝えるでしょうか?

 

例えば、おやつを食べる時間になったけれど、おやつを切らしていたとした場合、

 

「ああ、ごめん、おやつないから後で食べようね」

 

なんて、言っておやつを後回しにしたとします。

 

こういった言葉での変更は、言葉での意味を理解できない人にとっては、具体的に伝わりませんし、いきなり、「おやつがなくなった」という風に捉えてしまうため、望ましくありません。

 

 

なので、変更を伝える際も視覚的に、そして、いつも同じ手順で教えてあげてください。

 

 

どうすれば良いのか?

 

それは、スケジュールと一緒に変更カードが貼れる仕組みを作れば良いのです。

 

 

そして変更の種類は3つあります。

 

追加、変更、中止です。

 

イラストの例ですが、

追加は、矢印のマークをつけてあげても良いでしょう

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変更はクルンっとなってるやつとかがいいかな?

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中止はバツですね

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といった感じて、これらイラストをカード化して説明をしてください。

 

 

 

こういった形で、事前に変更が分かっているものであれば、スケジュールで変更カードを提示しておくことで、変更を予測できるというメリットもあります。

 

 

 

 

 

こういったように、スケジュール表一つとっても、様々な方法があります。

今回は概要となっていますが、次回はスケジュールについて具体的に記事にしていきたいと思います。