言葉で注意する前に環境を整えることから始めよう
こんにちは、あろえです。
今回はASDの子が生活しやすい環境設定についての内容です
目次
環境設定の重要性
皆さんはASDの子を支援する上で、環境の調整を意識しているでしょうか?
支援者も人間なので、子どもの行動に対してついつい言葉で注意をしがちですが、その前に子どもが注意をされるような環境の中で生活をさせているということを考えていかなければなりません
環境設定が適切であれば、子どもは注意をされないわけですし、言葉で介入されることで失敗体験として捉えられることがありますので、なるべく注意されないような環境を支援者が設定しなければいけないということなのです。
環境設定の考え方
ここでいう環境設定というのは、「自分で気付き、行動するための環境」ということです。これに限ります。
そして、この環境を設定する上で、支援者は子の障害特性やその子に合わせた環境を作るためのアイデアが要求されます。
以下ではそのアイデアについて、ヒントとなるような例を挙げていきますので、ぜひとも参考にしてみてください
環境設定の例
●学校の廊下を走る子に対して「こら!走るな」
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改善例
○廊下に貼り紙を貼る
○走りにくい環境にするため、あえてパーティションのような何かしらの障害物を廊下に置く
●学校や家で、机の上など登ると危険と思われる所に登る。「登るな!」
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改善例
○物をわざと置く、途中の踏み台になるような物を撤去し、登りにくい環境にする。
○安全面を十分に考慮し、あえて登っても良い場所を作る。
●部屋で一緒に遊んでいる兄弟を叩く、他の子どもを叩く「叩いてはいけません!」
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改善例
○遊ぶ場所、内容、時間を分ける
○遊ぶ順番を教える
○叩いても良い物を教える(クッションなど)
※この場合は叩くことについての原因をアセスメントすることも重要となる
●玉が入ったおもちゃの銃を人に向けて撃つ「人に向けない!」
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改善例
○当てても良い的を設置する、射撃場みたいなのを作る
○人に打った時の「痛い!やめて!」という相手からの反応を獲得することが要因であれば、玉は撤去、もしくは全然痛くない玉を使ってもらう
●学童や放課後デイでコロナ対策のため、子ども同士を一定距離に保つ「離れて離れて!」
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改善例
○パーティションを設置する。その中で遊ぶことを教える
○部屋を分ける
○スケジュールの活用、自分の活動、今日の行動、役割を視覚的に伝える
○自然と一定の距離を保てる活動をこちらが教える。本を読む。勉強する。ゲームをする。体を動かしたいのであれば、テニスやバドミントン(きびしいか)
○これについては、子ども同士の性格やその場の環境などの制限もあり、かなりの工夫が必要。非常に厳しい。分かってください政府の人たち。