放課後等デイサービスはコロナウイルスを前にどう対応するべきか
目次
こんにちは、あろえです。
放デイが指針を示す
世の中は、コロナウイルスの恐怖が続き、緊急事態宣言が出され、将来の生活がどうなる
のか、不安な方がたくさんいると思います。
そして放課後等デイサービスで働いている職員さんや、利用している児童、その保護者さんも同様に多くの不安を抱えていると思います。
そういった状態で、放課後等デイサービスを経営している方や職員さんはどのようにしていけばいいのか、考えていく必要があります。
まず結論としては、手洗いの徹底や消毒など、その場の対処も必要ではありますが、同時に
今後の指針やある程度の見通しを持たせるようにすることが必要となります。
今後の見通しを持たせるというのはどういうことか?
保護者さんとしては、コロナが流行っているということで、じゃあ、放課後等デイサービスはまだ開所しているのか?そこを知りたいと思っているのではないでしょうか
であれば、どういった状態であれば放デイは開所するのか。そして臨時休業するのか。そういった一定の基準を示すことが重要です。
例えば、
事業所のある近隣の市町村で感染者が出た→開所継続
利用児童の保護者さんの同僚が感染者になった
利用児童の併用している事業所の保護者さんが感染者になった→2週間自宅待機
保護者さんが感染者になった→3週間自宅待機、開所継続
職員か、利用児童が感染した→臨時休業
といったように、上記は簡易的ではありますが、
事業所を取り巻く環境で、誰が感染し、どういった対処をするのか、などを具体的に記載することで、これがベースとなり、保護者さんもそして職員自身もどのように行動していけばよいのか一目瞭然となります。
上記は例ですので、各事業所の実情に合わせて、内容を変更していけばよいかと思います。
ASDの方には見通しを持たせるというのが重要ではありますが、それは定型発達の方でも同じです。
こういったベースとなる対処方法があることで、保護者さんにとっては見通しとなるでしょう。
そして安心につながるのです。
衛生面の支援について
話は変わり、衛生面に関する支援の例を挙げていきます。
まず、全国の事業所さんでは、利用児童さんへ手洗いうがい、そして消毒を徹底させているとおもいますが、どのように支援しているでしょうか。
口頭での指示のみで手洗いや消毒ができるのであれば、ぜひとも継続していくべきですが、ASDのお子さんによっては、手を洗うこと自体を拒否するお子さんもいらっしゃるでしょう
手洗いを拒否する要因として考えられるのは
①濡れるという感覚が苦手により水が触れない
②手を洗う動作、工程が分からない
③手を洗う意味が分からない
今考えられるのはこの3つになります。
では、
①濡れるという感覚が苦手により水が触れない
について考えていきましょう。
これは分かりやすいといえば、分かりやすいですよね。
ASDの方は感覚の特異性というものがあります。
特定の感覚に対して、鋭敏または鈍感であるということです。
そのなかで、水にぬれるというのも対象です。
感覚の特異性が要因である場合、どのような対処が求められるでしょうか
無理に慣れさせるという方法はとても危険です。かなりのストレスになると思いますので絶対にやめましょう。
それよりは、濡れタオルで拭くといった代替えの方法の方がまだ良いでしょう。
あとは、手を洗うという動作をすることで好子が得られる場面を設定し、手を洗うメリットを伝えられることもできるでしょう
② 手を洗う動作、工程が分からない
これは、口頭での指示が理解できず、具体的にどのような順番、どの箇所を洗えば良いのかが分からないということです。
このような場合には、アクティビティシステムを使って、手順を具体的に説明してあげましょう。
アクティビティシステムとは、簡単に言いますと、本人さんに合わせた視覚指示や手続き方法で物事の初めから終わりの手順と終わったら何があるのかを説明する支援ツールです。
アクティビティシステムの解説については後ほどにしましょう。
③手を洗う意味が分からない
これは、物事を関連づけるのが苦手な特性であるということです。
我々は、今回のコロナについては、大体このような認識ではないでしょうか
手を洗おうと周りが言っている
↓
なぜかというと、今流行っているコロナウイルスは特効薬がまだない新型のウイルス
↓
感染するとどうなるのか分からない、もしかして死ぬかもしれない
↓
手洗いなどで予防をして感染しないようにする
一方で、関連付けが苦手なお子さんは
手を洗おうと周りが言っている
↓
手を洗えばどうなるの?
上記のようにうまく繋がりを持てないということです。
この関連付けが苦手なケースの場合、支援方法はお子さんの状況によって多岐に渡りますが、
例えば、無理に手洗い=感染予防になるということを丁寧に説明する必要はないかもしれませんし、それよりは、理由を説明するよりは、「手洗い」という時間を適切な箇所にスケジュールで設定することで、活動の一つとして行動してもらうのもよいでしょう。
本人さんに合わせて支援方法を構築してみてください。
そのためには、本人さんの特性を見極め、特性に応じた支援方法の確立をしていかなければいけません。
私が立ち上げている「オンライン療育相談」へ気軽にご相談してください。本人さんに合わせたサポートをさせていただきます。