自閉スペクトラム症にまつわるエトセトラ

自閉スペクトラム症(ASD)についての障害特性や支援に関する情報を発信していきます

ASDの人は、どのような情報処理の仕方をしているか?それを知ることで接し方が変わると思います。

 

 ASDの人は脳で行われる情報処理の点で定型発達の人とは違いがあります

 

 

脳の基本的な3つの働きに沿って、ASDの人の情報処理の違いについて挙げていきます

 

1.情報のキャッチの質的な障害

我々の生活には様々な情報があります。

定型発達の人は耳や目、鼻、口、肌などを通じて脳でキャッチし、そして処理をしています。

しかし、ASDの方は定型発達の人と情報のキャッチの仕方に違いがあります。

たくさんの刺激がある中で感覚の特異性がありますので、定型発達の人とは違う情報の処理の違いにより、なかなか周りの人からはうまく理解されない場合があります。

 

 2.情報の発信の質的な障害

定型発達の人は、様々な情報を脳で処理して、脳から体の様々な部分に情報を発信しています。

それにより、適切なコミニケーションやその場にふさわしい行動をとることができます。

しかし、ASDの方は脳の情報処理の発信になんらかの質的な違いを持つため、他者とコミニケーションをうまく取ることが難しく、不器用さなどの特性を見せ、その場にふさわしい行動を移すことに困難さがあります。

 

 3.情報を整理することの困難さ

我々定型発達の人は、周囲にたくさんの情報があり、必要なものを選択して優先順位をつけて必要な情報を処理しております。

しかし、ASDの方はそれが困難と言うことです。

つまり、優先順位をつけて必要な情報だけに注目して処理をするというのが困難ということです。

また、複数の情報があると一度に処理することが難しくなります。

例えば、何かの講義に参加したとします。

講義に参加したので、基本的には先生の話を聞いてノートをとってということが必要となりますが、情報に優先付順位をつけることが困難な場合には、周囲の雑音、外の車の音、蛍光灯の光など、様々な情報に惑わされて、本来必要とする情報を自分の中で処理して得ることが難しいということです。

 

こういったASDの方の情報の処理の仕方の違いというのを理解しておくだけで、関わり方というのはずいぶん変わると思います。

脳は目に見えませんが、様々な機能や働きがあります。ASDの方も我々には想像できない独特な情報のキャッチの仕方があります。

なので、その点を頭に入れてASDの方と日々関わっていくことで見方が変わるのかなと思います。